「放課後格差」の実態—共働き家庭の子どもたちに広がる習い事・遊びの違いとは?

 年収で変わる子どもの放課後—習い事も遊びもできない現実とは?


共働き世帯が増える中、小学生の放課後の過ごし方には大きな違いが生まれています。

特に世帯年収によって、子どもがどのように時間を過ごすのかに差があることが、
最新の調査で明らかになりました。

例えば、習い事をしているかどうか、友達と遊ぶ機会があるかといった要素に、
年収によって大きく変化がみられます。
さらに、自宅での過ごし方にも違いがあり、低所得世帯の子どもは
遊びや学びの選択肢が
少ない傾向にあります。

こうした「放課後の格差」は、子どもたちの経験や成長にどのような影響を与えているのでしょうか?

今回は、共働き世帯の小学生を対象にした調査結果をもとに、年収が子どもたちの放課後に与える影響を探ります。

習い事に通う子どもは年収で大きな差が


調査によると、共働き世帯の小学生のうち習い事をしている割合は61.6%でした。
しかし、年収300万円未満の家庭に限ると、その数値は大きく下がり、
約70%の子どもが習い事をしていないという結果になっています。
すなわち30%の子どもしか習い事をしていないことになり、
全体からみると約半分になってしまいます。

習い事は学びの場であるだけでなく、友達との交流や新しい経験を得る
貴重な機会でもあります。
しかし、家計の事情によってその機会を持てない子どもが多いことが浮き彫りに
なっています。
また、都市部と比べて地方ではさらに習い事の選択肢が少ないことも指摘されています。

友達と遊ぶ時間が少ない低所得世帯の子どもたち



子どもたちにとって、友達と遊ぶ時間は社会性を育む重要な時間です。
しかし、今回の調査では、放課後に友達と遊ぶ頻度が「週1回未満」と
答えた子どもが
全体の52.1%を占めていました。

さらに、年収300万円未満の家庭では「全く遊んでいない」と答えた割合が52.3%に
達しました。
この傾向は、都市部以外の地域で特に顕著で、遊び相手が少ない環境や、
親が仕事で忙しく遊びに出られないといった要因が影響していると考えられます。

😞
何か対策はないのでしょうか、、、

自宅での過ごし方に見る「選択肢の少なさ」


自宅でどのように過ごしているのかを調べた結果、
年収300万円未満の家庭の子どもは、ゲーム・本・漫画・お絵描き・工作といった
活動をする割合が低いことがわかりました。
さらに、スポーツや音楽などの活動をしている子どもはほぼいませんでした。

これは、金銭的な理由で習い事や外遊びが制限されているだけでなく、家庭内でも
楽しめる環境が整っていないことを示しています。
例えば、本や楽器などの購入が難しい、または親が仕事で忙しく一緒に遊ぶ時間が
取れないといった背景が考えられます。


放課後の満足度は「遊ぶ機会の多さ」で変わる

放課後の過ごし方に満足しているかを尋ねたところ、全体では77.5%の子どもが
「満足している」と答えました。
しかし、年収300万円未満の子どもでは「不満」と答えた割合が27.7%と高く、
都市部と比べて地方でも不満の割合が増加する傾向が見られました。

特に注目すべきは、「友達と遊ぶ機会が多いほど、放課後に満足している」とのデータです。
友達と過ごす時間がある子どもほど、放課後を楽しく充実したものと感じる傾向が
強いことが明らかになっています。

😳
友達と遊ぶことは世帯年収には関係がないと思うのだけれど、、
 家の行き来や、遊び道具にも影響があるのでしょうか、、、


「放課後格差」を埋めるためにできること

今回の調査から、年収によって子どもたちの放課後の過ごし方に大きな違いが
あることが分かりました。
しかし、この問題は単なる経済格差にとどまらず、子どもの成長や将来に影響を与える可能性があります。

では、この「放課後格差」を埋めるために何ができるのでしょうか?

地域の無料イベントや学習支援の充実
学校やNPOによるアフタースクールプログラムの強化
親同士の協力による遊び場づくり

放課後は、子どもたちが自由に学び、遊ぶことができる貴重な時間です。
その時間を充実させるために、社会全体でどのように支えていけるのか、
今後の課題として考えていく必要があるでしょう。

体験から学ぶことがたくさんある


小学生を持つ世帯のうち年収300万円未満の家庭がどれくらいあるのか調べてみると
全体の10%ほどを占めることがわかりました(引用:東京都福祉局資料
10人に1人の子供が上記のケースに当てはまります。するとクラスに3人ほど、
学年では10人ほどが当てはまると思われます。

あなたの地域では、子どもたちが安心して遊び・学べる環境が整っていますか?
ぜひ、周囲の状況を見直し、できることを考えてみませんか?

今日のソーシャル

今回のニュースは認定NPO法人放課後アフタースクールが発信していました。
(引用:
2025.03.12 プレスリリース
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最後までお読みくださりありがとうございました

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